日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)が巨額の役員報酬を開示しなかったとされる事件で、金融商品取引法違反罪の共犯に問われた元代表取締役グレッグ・ケリー被告(64)の公判が11日、東京地裁であった。社内調査を主導した川口均・元副社長が証人出廷し、「仏ルノーと日産の統合を阻止するために(元会長の)不正を捏造(ねつぞう)するようなことはこれっぽっちもないと確信している」と証言した。
日産では、川口氏と今津英敏・元監査役、検察と司法取引したハリ・ナダ専務執行役員がゴーン元会長の不正調査を担った。元会長はルノーとの経営統合を阻むための「クーデター」だと批判している。
公判で弁護側は、統合阻止を目的に、不正の疑惑を検察に持ち込んだのではないかと追及した。川口氏はルノーとの関係をめぐって「ゴーンさんの存在がネガティブになっていたのは事実」としつつ、「不正はあくまで不正」と強調。検察に情報提供した理由は「当時はゴーンさんに全ての権限が集中していて、日産内部で彼を糾弾するのが難しかった」と説明した。
社内調査に加わった経緯につい…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル